日本時間2021年1月24日に開催されたUFC257のメインカードでコナー・マクレガーが1年ぶりにオクタゴンへ登場した。
マクレガーの対戦相手は同階級(ライト級)3位のダスティン・ポイエー。
両者は過去に1度対戦経験があり、そのときはマクレガーが1R1:46でKO勝利している。
試合内容
1Rはマクレガーが打撃で仕掛けてポイエーは差し込まれる場面もあった。
マクレガーはポイエーからテイクダウンを奪われるシーンもあったが金網まで押して立ち上がる。
前回の試合で見せた肩パンチ(肩で殴る技)も披露した。
ポイエーはコツコツとロー(カーフキック)を当てていく。
2Rに入ると、序盤はマクレガーがパンチ蹴りを上手く絡めて優勢に試合を進めていく。
が、ポイエーが1Rから当てていたローキックのダメージが蓄積してきたのか、マクレガーの動きが徐々に鈍くなっていった。
最後は足が止まったところにポイエーが左フックから連打し2:32でTKO勝利した。
またも試合を決めたのはカーフキック
日本の格闘技ファンなら記憶に新しいであろう堀口VS朝倉海2。
この試合が決まったのもカーフキックで、この大会は他にもカーフで決まる試合があり話題となった。
大会が終わると様々な格闘家がカーフキックに対しての解説動画をアップしていたのも時代的で印象的だった。
堀口自身もYou Tubeでカーフキックについて解説動画を出している。
カーフキックについて簡単にまとめると・・
普通のローキックとの違いは主に狙うポイント。
ふくらはぎを狙って蹴り込む形であり、蹴り方や狙うポイントは選手によって多少の違いがあるようだ。
MMAではここ数年で流行りだした技であり、堀口曰くは最初に使ったのはATT(アメリカン・トップチーム)の選手でコーチのマイク・ブラウン(堀口のセコンド)が初めて使わせたという。
MMAでなぜ多様されるのか、当たるのかなどの解説動画も色々な格闘家が動画を上げている。
一時代の終焉を迎えた
今回のマクレガーの敗戦により、またしてもカーフキックが際立つ結果となった。
那須川天心もこの試合について、カーフキックの驚異と時代の変化についても語っていた。
ほぼ打撃のみでUFCのに階級王者にまで上り詰めたマクレガーだが、近年はこのような偏りのあるスタイルではMMAのトップで勝つのはどんどん厳しくなっているようだ。
バンタム級のピョートル・ヤンも、ウェルター級でGSP以来の黄金時代を築きつつあるウスマンもトータル的に穴がない。
ポイエーはATT所属の選手でセコンドにはマイク・ブラウンの姿が..
もう1つ、注目点としてポイエーはATT所属の選手でセコンドにはマイク・ブラウンの姿もあった。
マクレガーの攻略もカーフにあるとマイク・ブラウンが読んだのか、このあたりは日本人のファンとしても嬉しい繋がりに思える。
今後のUFCライト級の動き
この大会では、セミでもライト級のカードが組まれていた。
6位のダン・フッカーと、UFC初参戦となるベラトール王者のマイケル・チャンドラーとの一戦だ。
チャンドラーはUFC初参戦なので当然UFCでは非ランカーであるが、UFCに次ぐナンバー2団体の王者でもあるのでいきなり強敵を当てられている。
結果は、チャンドラーが豪快なKO勝利をして一気にライト級戦線のトップに名乗りを上げる形となった。
絶対王者のヌルマゴメドフと長きに渡り対戦が熱望され、延期され続けたトニー・ファーガソンもこの二戦はゲイジー、オリベイラ相手に連敗している。
ヌルマゴメドフもゲイジーに完勝して引退宣言をしたものの、現在も王者から名前が外されておらず復帰は濃厚ではないかと噂されている。
現状だとタイプ的にヌルマゴメドフに一番近いのは2位のチャールズ・オリベイラか、連敗したとはいえ以前から勝てると言われていたトニー・ファーガソンか、はたまた衝撃デビューを果たしたベラトール王者のチャンドラーか。
マクレガーも現役続行に意欲的のようで、この階級はこの先もトップ戦線の争いが楽しみである。